すすき牧場牛
甘みのあるさらっとした脂質が持ち味
すすき牧場牛
福岡県宗像市の山あいの里にある「すすき牧場」。
そこでは、牧場長の薄(すすき)一郎さんを筆頭に、「わたしたちの牧場でしかつくれないものをつくる」「自信のあるものしかつくらない」「責任のとれないものはつくらない」を旗印に独自の生産ポリシーのもと、「安全でおいしい牛肉」づくりに取り組んでいます。
仔牛にとってすぐれた環境!
すすき牧場の肉牛は薄さん自身が、「仔牛を育てるのにすぐれた条件の牧場」と評し、すすき牧場だけに出荷しているオーストラリアの「アグリザーブ農場」で繁殖・出産され、10ヶ月程度まで育てられています。
広大な大地、乾燥した気候、豊かな牧草、そして信頼できるパートナー。
条件がそろっているこの牧場で元気に駆け回って育つ子牛は、しっかりした骨格の丈夫で健康な牛に育ちます。
「おから」「焼酎かす」など地域の食品副産物を活用した独自飼料
一般に畜産には輸入とうもろこしなどを中心にした配合飼料が多用されますが、すすき牧場では、配合飼料のみに頼らない畜産に取り組んでいます。
薄さんが着目したのが「おから」「焼酎かす」などの食品副産物。
「人が食べることを前提に安全基準をクリアした食品の副産物ですから、牛にとってもより安全」と薄さんは語ります。
また地域の食品産業への貢献、食資源の有効活用にもなります。 乳酸発酵させるなど配合飼料より手間はかかりますが「手間を惜しんだらいいものができないですから」とこともなげです。
おいしくないと意味が無い!
また、「食物繊維が豊富に含まれている食品副産物を与えることで、牛は健康に育ちます。そして健康に育った牛のお肉はやはりおいしい、というわけです」と、肉質もよりよくなるのだとか。
定期的に食品副産物の製造元に出向き、自身の目で安全性を確認するという薄さん。安全でおいしいお肉づくりへの徹底した努力を感じます。
飼料用作物の自家栽培の取り組み
食品副産物以外の飼料で特筆すべきは、自家栽培飼料への取り組み。自家栽培しているのは、飼料用稲・大麦・とうもろこしで、飼料用稲の作付面積だけでも東京ドーム約10・5個分と半端ではありません。「飼料稲は、自家農園でつくったものか、近隣の提携農家でつくったものしか使いません。やはり自分たちでつくることが一番安全ですからね。」
さらに今年から飼料用米の栽培の取り組みも始まりました。数年後には、自家栽培の米で飼育した牛肉の出荷も期待できます。
地域・消費者と一緒になって牛肉作りを
今年度、いずみ市民生協の「産直産地」となったすすき牧場。
「肉牛づくりは私たちだけで行っているのではありません」飼料を生産する農家や食品製造者、そして、美味しさと安全を追求する努力をしっかり評価する消費者がひとつになって、すすき牧場の肉牛づくりができるんです」と話します。「実際に私達の牛肉を食べる組合員さんの評価があって、初めて私達の肉牛作りが成立します」と語る薄さん。
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