かのいわのぴー  JAフルーツやまなし かのいわ支所(2010年7月23日)

投稿情報: 産地訪問


フルーツ王国山梨

山梨県甲府盆地の東に位置する「かのいわのぴー」の産地、JAフルーツ山梨は、フルーツ王国山梨の中でも果樹の一大産地。生産量は県下の果樹生産量なんと4割以上を占める大産地です。

おいしい桃作りに適した地、加納岩
「この辺りの地質は砂状土で、水はけがとってもいいんですよ」と説明してくれるのは雨宮さん、JAフルーツやまなしの役員も務める生産者です。盆地特有の内陸性気候で年間の降雨量が少ないこと、標高が高く、季節間、昼夜間の寒暖差が大きいことなど「おいしい果実の条件が揃っている」というこの地。「水分が必要以上に多いと、果実の味がぼやけてしまうんです。それに寒暖差が大きいと、樹は果実に糖を貯めようとしますからね。」そんな条件の下、甘い桃が生産されるのだといいます。更に、付け加えるべきは技術。「桃づくりは、60年以上の歴史があります。」その間の技術の蓄積は大きいといいます。

親しみやすい名前を!と、命名
「消費者にわかりやすく」と命名されたのが「かのいわのぴー」。現在、120名の生産者からなる「かのいわ果実部」で生産される桃の総称です。とっても親しみやすい名前ですが、ネーミングだけでなく、よいものづくりのために、様々な努力が行われています。
おいしい桃作りのための取り組み
例えば、かのいわ果実部の生産者は全員、県の「エコファーマー」認定を受けることが義務付けられています。エコファーマー認定を受けるには、環境にやさしい農業(環境保全型農業)による環境負荷の低減とより安全・安心な農産物供給に努めることが求められます。土づくり、化学肥料の使用低減、化学合成農薬の使用低減の3つの技術が必要で、けっして簡単なことではありません。

かのいわ果実部で、その取組みの一環として行われているのが「草生栽培」。果樹園の雑草を刈り取り、堆肥にして果樹園の土に還すこの栽培方法は、よい土づくりに有効なのだとか。「味や実の張りも良くなりますよ。」と雨宮さん。おいしい「かのいわのぴー」には、生産者のこんな努力も隠されています。

消費者とキャッチボールを

生産物には「自信をもっている」という雨宮さん。昨今では、「かのいわのぴー」を指名するリピート利用者も多いのだとか。「私たちの取組みが伝わって桃の味が評価され、次も『かのいわのぴー』をと言っていただけたらこんな嬉しい事はない」といいます。それだけに「利用者の声は、とっても気になる」という雨宮さん。私たちからの一方通行でなく、互いに桃を通じて意見交換できれば、もっとおいしい桃作りが出来ると思います」と話します。

得がたい自然環境、生産者の技術と努力。自然と人の力が作り上げたおいしい桃「かのいわのぴー」。ぜひ、お召し上がりください!


雨宮さんのお気に入りの樹の前で。実に立派。

撰果作業中のピーチ娘の?のみなさん