特別栽培 高知県産ニラ
黒潮が洗う太平洋岸に面す南国・土佐市近辺では、冬も暖かく温暖で、年間日照時間、年間降水量共に豊かで、全国屈指の施設園芸産地となっています。
とりわけ「しょうが」と並んで「ニラ」は高知県の誇る特産品。今回は、農薬・化学肥料を慣行栽培より1/2以上減らして栽培する「ニラ」生産者を訪問しました。
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寒さに弱いき!
「ニラは寒さに弱うて、夜5度をきると成長止まっちゅうき」伺ったのは前田正一さん。「もう20年、ニラ一本」と話すニラ作りのベテランですが、温暖なここ高知でも今年の冷えは格別で神経をすり減らす毎日なのだとか。
土づくり、害虫対策、病気対策
そんな前田さんに特別栽培ならではの苦労をお聞きすると「土づくり。そいに夏は虫、冬は病気」と即座に答えが。特に重視するのが土づくり。
「ニラ」はかなりの肥料食い(たくさんの栄養を必要とする)で、収穫後は他の作物を栽培する事無く、有機質肥料を中心にじっくり土づくりする事が肝心なのだそうです。
あの手、この手の害虫対策
そして夏、怖いのは害虫の発生。特に周囲で農薬散布が行われると特別栽培の畑が虫達の格好の安全地帯となり、どっと集まってきてしまう事もあるのだとか。使える農薬の種類や量に制限があるため、長年の経験で培った竹酢液や唐辛子の焼酎漬けの散布など、特別栽培ならではの工夫が随所に散りばめられています。
「これだけやればええっちゅうもんはないきね。毎日、きめ細こう観察することに勝るもんはないき」日々の積み重ねこそが大切と話す前田さん。一朝一夕で特別栽培はならず、です。
技あり!冬の水やり
巡って冬、心配なのが病気。「ニラは水分ほしがる作物やけんど、余分にやり過ぎると病気になってしまうき。こうしてニラの様子を見ながら水をやっちゅう」畑を良く見ると「ニラ」の根元にパイプがめぐらされ、水が噴霧されるようになっており、きめ細やかな水やり調整を可能にしています。
水が少なければ良いニラにならず、多すぎれば病気に。予想以上にデリケートで神経質なニラ栽培。「ちょうどええ按配、長年付き合うとると、わかってくるきに」前田さんが微笑みます。
栽培しやすさよりも味を
実はニラ、20を越える品種があり、ここ高知でも10品種ほどが作付けされているそうです。その中で前田さんが使っているのは「ワンダーグリーンベルト」という品種。色味と味が濃く、葉幅が広いのが特徴です。今はより病気や害虫耐性に優れた品種が開発されていますが「やっぱり、これがうまいきね」と譲れないポイントのようです。
状態よく、鮮度よく出荷
また高知県のニラ栽培の特徴として「出荷すんはこん中の若い葉だけ。外側の古い外葉は捨ててしまうき」なんと収穫後、一葉ごと、チェックされ、味や歯応えの劣る外葉はすべて取り除くという、丁寧な仕事が施されています。
「ニラは鮮度が大事やき、鮮度維持する包装になっとるんよ」なんと高知県が特許技術を有するパーシャルシール包装という技術が用いられ、鮮度劣化を最小限にする工夫が施されていました。たかがニラ、されどニラ。生産者と高知県に脱帽です。
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(写真左)なにかと手間のかかる特別栽培。「やっぱり、人と違うええもん、作りたいきね」と、前田さんは毎日、毎日、ニラと向き合う。
(写真右)収穫されたニラは、外葉を外し、なんと一本、一本、丁寧に長さや色目をあわせて商品に仕上げられる。ニラ一つにこれだけの手数がかかっていようとは…。 感謝。
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食卓に「ニラ」を。
〜簡単!おいしい!ニラクッキング〜
消化酵素を促進し食欲増進やビタミン B1の吸収を高める働きのある硫化アリル、
豊富なビタミンAやビタミンCなどのビタミン類やカルシウムなど、
ニラはもっと食卓にとり入れたい食材の一つです。
ニラのごまマヨ和え
カットしたニラをレンジ、水気を絞って「すりゴマ」と「マヨネーズ」であえるだけの簡単一品!
定番! ニラたま
言わずと知れたニラ料理「ニラ玉」。オイスターソースをちょっと加えると本格的な味わいに!
豚肉のニラまみれ
たっぷりのニラみじん切りを醤油2:酢1:ごま油1であえ、炒めた豚肉に。仕上げにラー油でさらにおいしさアップ!
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特別栽培 高知県産ニラ
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リンク 大阪いずみ市民生活協同組合 HP
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