こまちのトマト・きゅうり ― JAこまち ― (秋田県) 2010年5月23日

投稿情報: 産地訪問

おいしいなりもの」の条件に恵まれた地 jae38193e381bee381a1-9719
秋田県湯沢市のJAこまち。秋田県内陸南部に位置し、東は奥羽山脈、西は出羽山脈、南は神室山系に囲まれ、雄物川の上流域及び成瀬川、皆瀬川、役内川などの各支流の豊かな水系に恵まれ、清流と肥沃な土地、昼夜の寒暖差など「おいしいなりもの」の条件が揃った、その農産物は県内外で高い評価を受けています。

トマト生産者の鈴木さんを訪ねて
そんなJAこまちエリアでトマトを生産している生産者は127世帯(2010年5月現在)。年間1600トンものトマトを生産するのだといいます。今回はJAこまちトマト部会で部会長を務める鈴木さんを訪ねました。

栽培のしやすさよりも味を重視
jae38193e381bee381a1-9737JAこまちで作付けされているトマト品種は桃太郎8(エイト)。「この品種がこの土地にあってるし、やはり一番おいしいんですよ」と語る鈴木さん。酸味や糖度の食味バランスが抜群の品種です。反面、病害虫に弱く、毎年おいしいトマトを安定してつくるには「腕がいる」品種なのだとか。現在、様々な品種改良が進み、おなじモモタロウ系のトマトでも、病害虫に強く、育てやすい品種がいくつも開発されていますが、「やっぱり、味がのらないんですよね」と評す鈴木さん。「トマトは、糖度だけじゃなくて酸味もバランスよくないと美味しくならないんですよ。新しく開発された品種は、確かに作りやすいんですが、どうも酸味ののりが悪くて、味がぼけるんですよ」と語ります。更に「やっぱり、美味しいものを作らないと、長続きはしないです。みなさん、こまちのトマトはおいしいからって言ってくれてるのに、それを裏切ることは出来ないですから」と、栽培のしやすさよりも味を重視した桃太郎8の作付けを貫いています。

 酵素栽培で生命力あふれるトマトの味
jae38193e381bee381a1-9801「本当はね、ちょっと眉唾ものだったんです」と語る鈴木さん。JAこまちでは酵素栽培に取り組んでいますが導入当初はその効果に半信半疑だったと言います。しかし実際に酵素栽培に取り組んでみて「いや、正直、こんなに効果あるとは思いませんでした」と驚きを隠しません。どこがそんなに違うの?「とにかく樹が元気になるんですよ」そしてその結果、害虫や病気にも強いトマトとなり、化学肥料や農薬の低減にもつながるのだとか。「健康に育ちますから、トマトもよりおいしくなります」なるほど!自然条件と生産者の技術、土地にあった品種、そして酵素栽培。こまちのトマトのあふれるおいしさをぜひ、お試しください。

 

きゅうり生産者の伊藤さんを訪ねて
jae38193e381bee381a1-9818鈴木さんの畑を後にし、続いて訪れたのはきゅうり生産者の伊藤さん。伊藤さんにも酵素栽培についての感想を聞いてみると「樹の持ちが違いますね。なり疲れが出にくくなりますね」きゅうりにとっても実をつけて大きくするのは大きな負担。次々に実をつけていくと、どんどん樹の生命力が奪われますが、酵素栽培では樹が元気に長持ちするのだといいます。ちなみに、お尻の大きくなったきゅうりは「なり疲れ」の証なのだそう。つまり、種を大きく育てて、自身の子孫を残そうとするきゅうりの生理現象なのだそうで、「こうなると、もうその樹の寿命はおしまいなんです。酵素栽培だと、樹が元気な期間が長くなり、その分、生産性もあがるというメリットもあります」う~ん、恐るべし酵素栽培!

酵素栽培以外にも取り組み!
jae38193e381bee381a1-9833「土作りが一番肝心」そういいきる伊藤さん。JAこまちのきゅうり部会では、モミガラを主原料とした自家製堆肥や管内の畜産農家からの堆肥を使用した土づくりに取り組んでいます。肥料も環境に配慮した有機質肥料を主に、きゅうりの成長を見極めながらの栽培に取り組んでいます。

湿気が大好きなきゅうり、湿気が大嫌いなトマト
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ところで余談ですが「トマトときゅうりの両方をやってる農家はまずいないんですよ」と伊藤さん。どうして?「きゅうりは湿気を好むんですが、トマトは嫌うんです。」つまり、双方の栽培管理は真逆。「やっぱり、あまりにも違うものをあれもこれもじゃ、いいものは作れません」そんな伊藤さん達が作ったこまちのきゅうり、がぶりと味わってみてください。

日本田植え紀行 ― JA越後おぢや ― (新潟県) 2010年5月16日

投稿情報: 産地訪問

迎春予約米 「魚沼こしひかり」産地 
  JA越後おぢや生産者 渡部新一さんを訪ねて  2010年5月16日

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山間の田んぼで
最後は、今回の産地の中でもっとも山深い産地、迎春予約米「魚沼こしひかり」の産地、JA越後おぢやに生産者の渡部さんを訪ねました。平野部なら1枚半の田んぼ程の面積だが、山間部の傾斜地にあるため、小さな区画の19枚の田んぼに分かれてしまっています。区画整理された田んぼなら一度の作業で済むところ、小さな田んぼを一枚ずつ、そして機械が入らないところは手植えで丁寧に仕上げ。「昔っから、こうやってるからな」カカカと笑う渡部さんはかくしゃくとして本当に元気。いや、もう手を合わせたくなるほどなんだか申し訳ない。
豊富な雪どけ水で、おいしいお米を
「雪がたくさん降ってくれたからありがたいな」農業用水が整っている平野部と異なり、山間部は山間に湧く雪どけ水頼り。「今年もお天とう様が味方してくれてっから」いい米が出来るという渡部さん。今年もお米作り、よろしくお願いします。

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斜面を切り開いた小さな田んぼが幾重にも。

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小型の田植え機で一人作業する渡部さん。

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小さな田んぼを縦横無尽。

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機械の入らない細部は、こうやって手植で。

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命の湧き水。鮮烈な冷たさ。

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一服、一服。
作業を終えて一休み。「楽しみに待ってくれる人がいるから、はりあいになるなぁ」と汗を拭う渡部さん。

日本田植え紀行 ― JAにいがた岩船 ― (新潟県) 2010年5月15日

投稿情報: 産地訪問

JAにいがた岩船生産者、本間さんの田植えを訪問 (2010年5月15日)

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新潟県の県北に位置する岩船は、魚沼、佐渡と並ぶ新潟こしひかり三銘柄産地の一つ。農薬・化学肥料を慣行栽培より3割削減した「全農安心システム」による「岩船こしひかり」を生産しています。生産者のお一人、本間さんを訪ねました。
おいしい米作りの条件に恵まれた『岩船』
「水・土・気候に本当に恵まれた土地なんです。」と語る本田さん。その言葉通り雪どけ水が注ぎ込む荒川・三面川の良質な水、肥沃な土壌、山間部ゆえの寒暖差など、おいしい米作りの条件に恵まれた土地です。
農薬・化学肥料を3割削減の取り組み
JAにいがた岩船では、慣行栽培より農薬・化学肥料の3割削減生産に取り組んでいます。特別栽培米同様、手間ひまがかかりますが、「環境保全しながら、消費者においしく安心して食べられるお米を届けたいんです」そんな一人一人の生産者の気持ちを集め、地域あげての取り組みを行っています。
もっとつながろう!生産者さんと組合員さん
訪問した5月15日は組合員さんも産地訪問で田植え体験。泥んこになりながら、みんなとってもいい笑顔。お米の作り手と食べる側、とっても大切な関係なのに知らないことが多すぎる。もっともっと、つながろう!わかりあおう!

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初めてなのに懐かしい風景。遠くへ置いてきた風景なのかな。

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田植えの終わった田んぼをバックにパチリ!記念写真。

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